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SAS、DHC-8-400型機運行中止へ [オピニオン Opinion]


【去年5月に帰省した際に福岡板付空港で撮影したANAグループのDHC-8-400型。ちなみに前方で駐機しているのは9月に引退したご存知JACのYS-11型機】

【佐賀空港に着陸した伊丹発のA-netのDHC-8-400型機(左)、水平飛行中の機内(右)。比較的静かな機内なのですが..... 去年11月撮影】

 北欧のスカンジナビア航空(SAS)は28日、機体トラブルが多発しているカナダ・ボンバルディア社製のプロペラ機「DHC8—Q400」型機の運航を永久に中止すると発表しました。SASは「機体の品質に度重なる問題があり、使用を継続するとSASのブランドを傷つける可能性がある」と説明しています。
 SASは2000年に同型機を導入し、現在27機を保有しているますが、27日にコペンハーゲン空港で着陸事故が発生したことを受けて運航中止を決定しました。
 同型機は、日本ではYS-11型機の後継機種としてJAL、ANAグループ各社で導入されています。現在地方のコミューター輸送をメインに活躍しています。速度がYS-11よりも向上しており、ジェット機に匹敵する飛行時間を実現しています。しかし今年3月に高知空港で着陸時に前輪が出ず、胴体着陸した事故が起きるなど、様々なトラブルが多発しています。これで世界の航空会社で同様の対応が取られる可能性があります。
 SASの今回の決断は乗客を大切にするという点でよくやったと思います。国内で高知の胴体着陸だけでなくあれだけのトラブルが多発していれば普通は運行停止して原因究明をするか、もしくは後継機種を選定するはずです。 しかし、各社とも整備を徹底するというだけであり、運行停止までは検討していません。確かに経営的にも多額の投資をしてきていて今さら停止となれば莫大な資金を要します。
 しかし、死者を出す事故が発生してからでは遅いのです。ここまでトラブルが相次いだら真剣に検討すべきではないでしょうか。


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コメント 4

サットン

おはようございます。

ついに運航停止ですね。SASの決断は凄いと思います。でも、あれほどトラブルが続出している機材を飛ばしている方が、むしろ異常だと思います。実家が伊丹のA滑走路着陸コース直下にあるので正直怖いです。
by サットン (2007-10-30 08:16) 

UZ

サットンさん、コメントありがとうございます。

世界の大手キャリアで運行停止をしたのはSASが初めてと聞きます。よくぞ決断したと思いますね。
我が国では伊丹や福岡発の路線が多く、しかもこれらの空港は市街地に存在しています。航空各社では今後も運行を継続する方針ですが、大惨事になる前に検討すべきではないでしょうか。
by UZ (2007-10-31 06:41) 

undo

SASはよく決めたなぁって感じですね。

Q400.YSのない今では日本の離島、地方路線ではなくてはない存在ですよね。SAABでは決して代替できない輸送量、燃費のよさ、小型機と遜色のないスピード。どれとっても合格点ですね。
とはいえ安全なくして運行継続なんてできないわけで、今はうやむやのうちに運行するかSASのようにストップするかどちらかしかありえませんね。

まぁ飛行機の危険性なんて世界中を見ればことQ400に限ったことではありませんが、ここ1,2年にだけ限ればちょっと異常ですね。
by undo (2007-10-31 22:58) 

UZ

undoさん、コメントありがとうございます。

SASの今回の対応は大英断です。日本ではコミューター輸送には欠かせない機材です。私の理想としてはスウェーデンのサーブ社のSAAB2000を導入してほしかったのですが。

日本企業でYS-11の後継機種が存在していれば良かったのですが、本当に開発中止が悔やまれてなりません。現在計画が進行しているそうですが、実用化が待たれます。
by UZ (2007-11-01 02:00) 

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