歪んだ政治主導

　先般日本の領海内の尖閣諸島で中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突して公務執行妨害の容疑で逮捕された船長を、那覇地検が処分保留で釈放を決定しました。
　本来日本領海内で発生した事件でして、たとえ北京政府が政経交流の停止を脅して来ても毅然とした態度で公務執行妨害容疑だけでなく器物損壊容疑等で告訴に踏み切って、一連の仁義なき無法行為を国内外にアピールすべきだったのです。この尖閣諸島の領海内ではこのところ漁船を装って中国が既成事実を構築して自国の領海にしようをしていました。本来ならばこれを内閣挙げて政治主導で断固阻止すべきでした。
　しかし現在の内閣は逮捕までに時間をかけるわ、挙げ句には処分保留で釈放に踏み切らせるわで、本来守るべき国益を無視して北京政府様の言いなりになって刑法犯を釈放にさせました。日本は三権分立を憲法で規定している民主主義国家であり、北京政府のような共産党独裁の国家ではないのです。明治時代に発生した大津事件で司法の独立を守った児島 惟謙（こじま これかた）が墓場の影で泣いている事でしょう。また現場の石垣海上保安部の現場の保安官諸君も憤懣やるかたない事でしょう。私は現場での出来事や国家国益を無視した一連の仙谷売国感冒長官の言動には正直許せない思いです。
　私は現在の民主党政権下ではこの事は起こりうる事と真剣に思っていました。そのため去年の総選挙では一切支持していませんでした。去年国会日程を無視して大型議員団を組んで北京を訪問して国家主席に一人一人の握手を求めておられた小沢一郎氏、日本は日本人のためにあるわけでないと主張して日米安保体制を危機に陥らせている鳩山由紀夫氏、国家国旗法の採決では反対票を投じた菅直人氏、永年自虐的史観の教育を主導して来た日教組上がりの輿石東氏の売国カルテットが主導して来た民主党ですから、北京政府様や青瓦台やモスクワの言いなりになるのは当然でしょうね。現在の閣僚の中にもソウルで反日デモに参加しておられた岡崎トミ子女史が国家公安委員長ですからねえ。
　石原東京都知事が記者会見で日本が沈むと発言されていました。また橋下大阪府知事が検事に判断の負担を押しつけていると政府を批判されていましたが、正におっしゃる通りです。
　去年の総選挙で自民党政府を倒すべく民主党に一票を投じた有権者は猛省すべきです。正に“一億総懺悔”をして出直すべき時です。